沖縄に住みたい!と思ったのはかれこれ10年以上前にさかのぼる。
それは福岡生まれの私が初めて沖縄に行った日とほぼ一致する。
それから10年余り、毎年、年に数回沖縄に行くたびに、物件を探して歩いた。
最初のころは、賃貸がいいのか分譲がいいのかとくに希望があったわけではなく、物件サイトでこれはと思ったものを、北部、南部問わずに見に行った。
不動産会社はさぞ迷惑だったことだと思う。
当時お世話になった不動産会社は、一見も含め10社以上。20軒以上は見に行った。
当時はまだ沖縄の地価はそれほど高くなく、築年数が古いものなら、那覇市内でも80平米もするような広い分譲マンションに十分手が届いた(その頃買っておけばよかった・・)。
とはいえいざとなると、やっぱり移住は現実的に難しい・・という事実に阻まれ、どうしても実行には移せなかったのだった。
ところがこの数年の間に事態は大きく動き出した。子供の独立が大きな理由だったのは間違いない。が、一番大きかったのは、沖縄に住みたいという気持ちが「本気」に変わったことである。
物理的な障害が解決しなければ、どんなに願望があってもどこかに迷いがあるものなので話が進むわけがない、「本気」に変わったというのはつまり物理的な障害が解決したんだろう、と思われるかもしれない。しかし、これまでのことを振り返ってみると、決してそういうわけではない。
逆に、「本気」になったからこそ、物理的な障害をひとつひとつクリアできた、ということのほうが大きい。
中には若いうちから沖縄に移住し、早くから沖縄生活を満喫しているうらやましい人も存在する。
ただ、沖縄のある統計によれば「移住者の8割は、3年以内に本土に戻る」そうである。
その大きな理由は、低い所得と高い物価。
最初からわかっていることのはずなのに、住んでみて初めて痛感するのだろう。
もともと沖縄で生まれ育った人と違い、本土から移住するとなおさらその違いに戸惑うのに違いない。
しかし50歳を過ぎ、子供も独立し、所得や物価にそれほど影響を受けなくなればどうだ。
思い立って即行動というスタイルで成功する場合ももちろんあると思う。
が、40代から徐々に長期計画をたて、堅実に、人生100年時代の第二の人生を「沖縄移住」または「沖縄にセカンドハウスを持つ」という夢に一歩ずつ近づいていくのだ。
実のところ、私たち夫婦は東京にも家があり、今は沖縄に拠点を移しつつも、月に一度または数か月に一度は東京に戻る生活をしている。
退路を断つというやり方もあるかもしれない。が、退路を残しておくことも移住のハードルを低くする。そういったことも、50代を過ぎて経済的にゆとりをもつことで可能となるのだ。
このブログでは、そんな願望をかなえるようなお手伝いが少しでもできたら本望なのだ。